抗がん剤治療中の患者さんが、自分のがんのにおいを気にしている時に
こんばんは。看護師ナス子です。
今日のスイーツは子供達から大絶賛でした💛
まだ出来たばかりのお店だそうで、また行こうと思います。
さて、外来化学療法室では色々な病期の、がんの患者さんが治療を受けに来ます。
腫瘍の術前に行う、ネオアジュバント療法を受けている方、術後の患者さんや放射線療法の後に再発防止目的で行う、アジュバント療法を受けている方。
リンパ節転移の為、手術の適応がなく抗がん剤治療を主に置いている方。
延命目的の方など。
そんな方々の中で、自分から、がんのにおいがしていないか気にされる方がいます。
従来型の抗がん剤で殺細胞性抗がん剤は、正常な細胞までダメージを与えます。
もちろん、がん細胞に対して治療の有効性がある為に、患者さんには使用されているのですが。
正常細胞がダメージを受けることで、抗がん剤の種類にもよりますが、嗅覚をつかさどる細胞がダメージを受けることで嗅覚が効きづらくなる方も確かにいます。
また、体内の腫瘍自体が自壊してにおいを発する場合があります。
もちろんそれは対症療法で防いでいくこともできます。
これらは、原因がはっきりしていて、がんの勉強をしていくと必ず理解できることです。
それ以外に、たまに『看護師さん、私から、がんのにおいがしない?』と訴える患者さんがいます。
2014年の日経新聞より、九州大学は人の尿でがんを検知できるシステムの開発に乗り出したそうです。においを感じとる嗅覚受容体の携帯が哺乳類と同じ線虫を応用し、がん患者が持つ物質のにおいを検知するという研究を行っています。
将来的には家庭用検査キット作りにもつなげたいということです。
線虫のにおいを感じとる仕組みは解明されていないそうですが。
確かに研究されるように、がんのにおいってあるのでしょうか。
がんの患者さんは、色々なことに敏感になっており、がんになった自分を責めてしまう傾向にあります。
がんになった自分と、看護師である私は完全に違う人間であるとでもいうような。
においにも非常に敏感になってらっしゃって自分から、においが発せられているのではないかと気にする方は非常に気にします。実際には、においのする方はいません。
しかし、そんな時は、はっきりと『〇〇さんから何にもにおいはしませんよ。』と言ってあげます。
逆に『私、ずっと動いてるから、汗臭くないですか(・・?』って聞き返します。
だって、汗だくで院内を動き回っている私の方がよっぽど臭いですよ。
私だって同じ人間ですから。