外来化学療法室の役割を考えてみる
昨日は、私の働いている病院について書きました。
今日は私の働いている部署について書きたいと思います。
現在の病院はケアミックス病院ですが、なんと外来化学療法室があります。
ケアミックス病院は超高齢社会に合わせた病院であると紹介しました。
今や日本のがんの罹患率は二人に一人とも言われています。言われているとざっくりな表現なのは、日本中の病院で、がんの患者の登録が遅れて報告されているからです。
全国がん登録なるものがありますが、全国がん登録とは、日本でがんと診断された全ての人のデータを国で一つにまとめて集計・分析・登録する新しい仕組みです。
この制度は2016年1月に始まりました。
がんと診断された人のデータは都道府県に設置された『がん登録室』を通じて集められ、国のデータベースで一元管理されるようになります。
2016年から新しく始まった制度ということで、実際に日本でがんと診断されたひとは過去にはもっとたくさんいるかもしれません。
今後はこの、がん登録制度によって、どんながんに何歳の人が何人かかったか詳細なデータも出てくるのではないかと思われます。
さて話がずれてしまいましたが、二人に一人と言われている日本人のがん罹患率は、大きくずれたものではないと思います。
なぜなら、全国の病院で外来化学療法室は普及されているからです。
がん治療を行う人が多いということは、がんにかかる人が多いということです。
では、なぜ外来化学療法室が存在するのでしょうか。
以前は、入院して行われることが一般的だったがん化学療法も、最近では外来での抗がん剤治療が積極的に行われるようになりました。
医学の進歩や分子標的薬、はたまた新薬である免疫療法が開発されたのも、その一因であると考えます。 新薬は従来の抗がん剤に比べると、吐いたり、怠かったり、熱が出たりという生活に多大な支障のある副作用が少ないのが特徴です。
中には重大な副作用を起こす新薬もありますが、私の働いている外来化学療法室で治療を受けている患者さんの中で新薬で重大な副作用を起こした患者さんはいません。
外来での抗がん剤治療は、患者さんが日常生活お送りながら化学療法を受けられるというメリットがあります。実際に私の働いている外来化学療法室では、化学療法を受けられた後に仕事に行くというパワフルな方も、いらっしゃいます。
抗がん剤の種類にもよりますが、免疫チェックポイントなどの新薬は治療や、患者さんの生活に多大な影響を及ぼしていくのではないかと考えます。
明日からは、私の働いている外来化学療法室で実際に使用している薬のことを書いていき,同じ看護師さんに患者さんのケアの実際も伝えられたら良いな。